ベストな興業だった! 2.11/2.14 THE NEW BEGINNING in OSAKA/NIIGATA

ニュービギニングは大阪、新潟とも超満員の集客でした。

集客面はもちろん、内容も大成功の興業であったと思います。特に新潟が素晴らしかったです。

2大会で1つの興行として、100点でしょう。しかし200点を満点とすると厳しいものがあったのでは無いでしょうか。

 

まずは、各王座戦線を振り返ります。

 

NAVER無差別級6人タッグ王座です。

大阪で、バレットクラブのファレ、タマ、高橋組が新チャンピオンになりましたが、新潟のりマッチで矢野、ブリスコ兄弟が取り返しました。

1.4で新設された6人タッグですが、顔ぶれも試合内容もほぼ変わりがありません。

後述しますがタマ・トンガIWGPヘビータッグへ挑戦を表明したので、今後は変わるかもしれませんが、「タマ・トンガ、ヤングバックス」で挑戦したこともあるので、ほぼ変わらないということもあり得ます。

 

IWGPジュニアタッグ王座です。

大阪の3WAYマッチでサイダル、リコシェ組が新チャンピオンになりました。新日本プロレスで初のベルトです。

1.4では4WAYを行いましたし、この3WAY、4WAYでかなりリズミカルな戦線となっていくと思われます。

 

IWGPタッグ王座です。

新潟でのGBHの真壁・本間組と、バレットクラブのアンダーソン、ギャローズ組の王座戦は、GBHの勝利で防衛です。

アンダーソン、ギャローズはリングで一礼し、新日本からの離脱を表明しました。

タマ・トンガが挑戦を要求しました。パートナーは新メンバーだそうです。

 

 

NAVER無差別級王座です。

大阪でチャンピオン柴田とチャレンジャー石井の対決、柴田が防衛しています。

柴田が「ケツの青い先輩」発言。4人でまとまった第三世代を指しているようで、新潟で反応を返しました。

 

IWGPジュニアヘビー級王座です。

KUSHIDAがBUSHIの挑戦を受けましたが、防衛成功しています。

KUSHIDAはベストオブスーパージュニアで優勝すれば、G1への出場を要求。

 

IWGPインターコンチネンタル王座です。

大阪でバレットクラブが棚橋を集中攻撃、新潟でも大暴れしケニー・オメガが新IC王者になりました。

ケニー・オメガはNEW JAPAN CUPには出場しないようです。

 

新潟でマイケル・エルガンが棚橋の救出に入りました。エルガンはロスインゴの2人にアピールしているので、棚橋・エルガンと内藤・EVILで抗争勃発でしょうか。

 

IWGPヘビー級王座です。

オカダは後藤の挑戦を受けましたが防衛しています。後藤をCHAOSへの勧誘を大阪、新潟で行っています。ちなみに「誘いたい人は後藤以外にもいる。」とのこと。

 

全体を通して、私なりの考察です。

今回の興業は、ほぼ満点の内容ではないでしょうか!

 

最大のテーマは、中邑真輔退団、そこからどうする。に対する答えを見せなければなりませんでした。

IWGPインターコンチは、最大級に発揮されていました。ケニー・オメガのボマイェ風ランニングニー。棚橋の滾り。

こういったテーマはあまりにやりすぎるとクドくなってしまいます。もしCHAOSが「中邑を失ったこと」を全面に出していたらクドさ100%でしたでしょう。

そこで棚橋が出てくることでライバルストーリーの続きを見せているので、クドさを抑えることができています。

今後の棚橋はエルガンと組んで、内藤とEVILとの抗争につながっていきそうです。

これは、棚橋にかかる疲労解消のためとも言われています。

 

ケニー・オメガはNEW JAPAN CUPへ出場しません、ROHに参戦するようで、インターコンチネンタル王座を引っさげていきます。

インターコンチの設立当初の位置づけは、海外マットにおけるIWGPヘビーの登竜門としてでした。

しかし中邑真輔の尽力により、IWGPヘビーに次ぐベルトに、そして中邑真輔色に染め上げました。

そのなかでの退団は、インターコンチベルトの存続意味すらもなくなる危機でしたが、外国人のケニー・オメガが獲得したことで本来の位置づけに戻っていける可能性が出てきました。

「中邑に触れなければならない」しかし「中邑から脱しなくてはならない」という矛盾を抱えているのが「中邑真輔退団、それからどうする」というテーマです。

今回は、それに対して最高の返答だったのではないでしょうか。

 

新日本プロレスは棚橋・中邑時代から、オカダ時代への変革を早急に行っている最中です。

最大の興業「WRESTLE KINGDOM」は1年間の総決算であり、スタートでもあります。

しかしスタートの色合いは「THE NEW BEGINNING」の方が色濃いです。

そういったところから、今回の内容はほぼ満点と言える内容です。

シングルのトーナメント戦「NEW JAPAN CUP」

この優勝者はIWGPヘビー、インターコンチ、NAVER無差別へ挑戦します。

後藤や内藤が優勝すればIWGPヘビーに挑戦してくるでしょう、第三世代ならNAVER無差別に、外国人ならインターコンチと、今回の結果によってNEW JAPAN CUPの結果の意味が強くなりました。

 

私も大阪では生観戦しましたが、「中邑真輔退団」や「AJスタイルズ離脱」のダメージやこれから予想される「アンダーソン、ギャローズ離脱」といったさらなるダメージを跳ね返す力は新日本プロレスは持っていると感じました。

 

2016年、衝撃とマイナスから始まった新日本プロレスですが、さらなる高みを目指しています。

 

木谷オーナーは3.3旗揚げ記念の大田区大会で「ファンに喜んでもらえる発表」をするとのことなので、ひとまずはそこを目指して新日本プロレスに注目していきます。