改めてケニー・オメガのヘビー級転向を語る。
1.5両国でインターコンチネンタル挑戦表明と共に、ヘビー級転向したケニーオメガですが、
先の2.14新潟長岡で棚橋弘至との王者決定戦で、IWGPインターコンチネンタルチャンピオンになりました。
新日本プロレスが早急に示さねばいけなかった2つのこと。
まず1.5の時点で「AJスタイルズの新日本離脱」が決定したので、新たな「メインイベンターの外国人レスラー」これが1つ目です。
次に、「中邑真輔の新日本退団」が決定したので、新たな「IWGPインターコンチネンタル像」これが2つ目です。
新日本プロレス四天王というと、00年代後半に、棚橋、中邑、真壁、後藤と言われていました。
その後10年代に入り、オカダが急速にトップにのし上がり、棚橋、中邑、オカダの3トップ。そして次は誰だ?という図式へと変化していきました。
後藤洋央紀が8度もIWGP挑戦に失敗したのも、このトップ3に食い込めなかったというのも大きいのですが、それはまた今度の機会に書きます。
棚橋、中邑、オカダは「団体の顔」でした。
そこにAJスタイルズ、飯伏幸太、内藤哲也が食らいつくが、食い込むことはできませんでした。
IWGPヘビー級王座における、外国人レスラーの歴史。
AJスタイルズという選手は、外国人としてIWGPヘビー級チャンピオンになった、稀なレスラーです。
過去にはビックバン・ベイダー、サルマン・ハシミコフ、スコット・ノートン、ボブ・サップ、ブロック・レスナー。そしてAJスタイルズの6人です。
26人のIWGPヘビー級チャンピオンが生まれていますが、そのうち外国人レスラーは6人ですので、「稀な例」といえるでしょう。
IWGPは 「International Wrestling Grand Prix」の略ですが、International-国際的な王座にならなかった理由は、チャンピオンベルトが生まれる前の「IWGPリーグ戦」まで遡らねばなりません。
ざっと述べるならば「世界中のベルトを統一する」という「猪木によるIWGP構想」のスケールがデカすぎたことにより「リーグ戦というシステムに落ち着いた」が、しかし「新日本プロレスを象徴するベルトを作った結果。」今に至るといったようなものです。
諸説ありますし、私の考察も入っていますが、、、
上の記事でも取り上げましたが、そういった「猪木のIWGP」の意味合いも残しつつ新設されたのが「IWGPインターコンチネンタル王座」です。
intercontinental-大陸間つまり国際を意味する 王座です。
「IWGPインターコンチネンタル王座」を英語で略さず表記すると「International Wrestling Grand Prix Intercontinental Championship」つまり「国際レスリンググランプリ 大陸間王座」とかなりキテレツなんですが、これが非常にプロレス的で個人的には楽しいです。
ケニー・オメガが主題だったのに、いつのまにかIWGPが主題になってしまいました。
が、実はそこまで無関係な話ではありません。
AJスタイルズというInternationalでもありIntercontinentalなレスラーを失った結果。
長岡大会におけるケニー・オメガはその空いたポジジョンに収まるための、今できる最高の仕事をしました。
プリンス・デヴィットの後を受けたAJスタイルズというトップ外国人レスラーは階級の違いや、個性の違いがありました。一番大きいのはBULLET CLUBへの思い入れはAJスタイルズの方がキャラクターとして少ないものでした。
そこへAJスタイルズの後、外国人レスラーとしてメインイベンターになりそうなケニー・オメガは、AJスタイルズ以上にBULLET CLUBに思い入れがありません。
その上、気持ち良いぐらいのわかりやすい「ヒール」です。
棚橋弘至というスーパーベビーに、オカダカズチカというアンチヒーロー。
内藤哲也というヒールっぽいが、コンセプトは「ベビーでもヒールでもない自由」
そこにケニー・オメガというヒールが当てはまれば、新日本プロレスの引き出しは益々増えます。
長岡大会では「新たな新たな外国人メインイベンター」と「新たなインターコンチネンタル像(こちらはこれからもクリエイトしなければなりませんが)」
もう一つおまけに「ヘビー級のヒール」を手に入れました。
ですから、今回の長岡大会は非常に評価されてるのでは無いでしょうか。
[番外編1]
2.19後楽園のROHとコラボ興行における、メインイベントのレフェリーの丸々太ったアメリカンな感じが個人的に好きです。
[番外編2]
NAVER6人王座の挑戦者が、ケニー・オメガ、ヤングバックスに決定しましたね。
ほぼ焼きましですが、矢野vsBULLET CLUBから矢野vs the ELITEへと変化しました。といっても「theELITE」というのはまったくハッキリしませんが、、、