WWE PPV FASTLANE 2016 結果と今後の考察

 

先の週末は、プロレス関連の話題が数多くありました。

飯伏幸太退団、中邑真輔WWE入団、PPV翌日RAWでのシェイン・マクマホン復帰など。

まずWWEのPPV ファストレーンの結果と、そこからの考察を翌日RAWの結果も含めて行います。

 

キックオフショーUS王座戦3本勝負

カリストVSアルベルト・デル・リオ

 

王者カリストが防衛しましたが、PPVの王座戦にしてはかなりお粗末な内容。

というかUS王座がキックオフショーという時点でかなり扱いが低くなっています。

シンカラが怪我中にカリストが王座しましたが、ファストレーン前に復帰したため、リチャドラゴンズでタッグ戦線にいる、US王者となっていました。

ストーリーもかなり薄かったためキックオフショーというのもうなずけますが、ショーを盛り上げるための試合なのですが、決まり方が1本目は反則でカリスト、2本目はダブルフットスタンプでデル・リオ、3本目がロールアップでカリスト

ロールアップは、スクールボーイとも言われますがなぜなら「学校で習うぐらい基本的(簡単)な技」という意味からです。

カリストのフィニッシャー、サリダデルソルで1本も決まっていません。

最近では珍しいクルーザー(ジュニアヘビー)級の王者ですが、どうにもウケていないし、使いこなせていないですね。

 

第1試合ディーバズダッグマッチ

◯サシャ・バンクス&ベッキー・リンチ、ナオミ&タミーナ

 

ディーバ革命の続きとして、サシャとベッキーがいかにタッグを組むのかというものですが、最初にどっちが出るのかでもめたぐらいでした。

最近こういったテーマを濁すことが多いですが、WWEのライターの癖なんでしょうか。

結局ディーバはシャーロットの一人勝ち状態です。

 

第2試合IC王座戦

◯ケビン・オーエンズVSドリフ・ジグラー

 

アンブローズ陥落から急ピッチで仕上げた組み合わせですが、最終的にはオーエンズが防衛しました。

オーエンズ、ジグラーどちらもの上手さが出ていたので、プロレス好きは高評価じゃないでしょうか。しかしWWEをプロレスとして見ているファンは少数派なので、、、

オーエンズがAJスタイルズとの抗争をアピールし出しています。

こうなるとジグラーがまた溢れてしまい、空いたところへ収まるという結果が見えてしまいます。能動的なジグラーを久々に見たいところです。

 

第3試合6人タッグマッチ

ケイン&ビッグ・ショー&ライバックVSワイアットファミリー

 

巨人対決。ワイアットVS破壊兄弟への繋ぎかと思っていましたが、ワイアット負けました。

そして翌日RAWでライバックが抜けましたし、アンダーテイカーVSシェインマクマホン、アンブローズVSブロック・レスナーが決定したので、ワイアットが余ってきました。

こうなるとレッスルマニアはワイアットVSケインか、ワイアット&?VSケイン&ビッグショー。というのもあり得そうですが、結局全員アンドレ杯に回ったらかなり期待はずれです。

 

第4試合ディーバズ王座戦

 

シャーロットVSブリー・ベラ

シャーロットが防衛しました。

ブリーはブライアン引退のタイミングから王座戦に絡んできたので、これはまだ序章。

引退ロードだとすればレッスルマニアも同じカードになるでしょう。

 

第5試合

AJスタイルズVSクリス・ジェリコ

 

AJスタイルズWWE入学式が終わりました。

翌日RAWでタッグマッチを戦いましたので、基本的なシングル、タッグ、トークという部分を済ませました。

こっからはヒールとの抗争に入っていくでしょう。

そして「AJのフィニッシャーは?」というテーマは、スタイルズクラッシュが2で返されて、カーフクラッシャーでタップを奪ったので、カーフクラッシャーがWWEでのフニッシャーなのでしょう。

 

カッティングエッジピープ・ショー

エッジ、クリスチャン、ニューデイ

ルーグオブネーションズも出てきましたので、ちょっと長めのセグメントのような感じに。

しかし、ルーグオブネーションズは、ネタになれるようになってしまったのでかなりポジションが落ちました。

このあとソーシャルアウトキャストズも出てきてマイクアピールしたので、差別化されず、それこそ「一斉放出セール」みたいな感じなりました。

 

第6試合

カーティス・アクセルVS Rトゥルース

ソーシャルアウトキャストとゴールデントゥルースというユニットの混在。

 

ざっとタッグチームをまとめますが、

 

ウーソーズ、ルチャドラゴンズ、プライムタイムプレイヤーズ(オニールが諸問題で活動休止状態)

ダッドリーボーイズ、ジアセンション

 

ユニットはタッグチャンピオンのニューデイ。

ソーシャルアウトキャスト、リーグオブネイションズ、タッグ戦線には関係ないですがワイアットファミリー。

ここにゴールデントゥルースはどう関わっていくのか、ベテランの器用な技巧派ですがキャラクター先行型なので、イロモノで終わりそうで、悲しいです。

ゴールダスト、スターダストの兄弟タッグの方がまだ可能性がありそうですが、どうにも父親まで引っ張ってきたのでやり尽くされた感があるのでしょうか、、、

 

第7試合 次期WWEヘビー級王座挑戦者決定3WAY戦

マン・レインズVSブロック・レスナーVSディーン・アンブローズ

 

予想に反してレインズの勝利。

レインズは2年連続レッスルマニアのメインでWWE王座に挑戦します。

2014年のレッスルマニア30でのアンダーテイカー敗戦から始まったといわれている、レインズのトップスーパースター計画ですが、翌年観客からの支持を得られず、頓挫しました。

レインズの前後に当たるセスロリンズやダニエルブライアンの2人は怪我してしまいました。

翌日RAWでシェインが「この二年間、怪我人ばかりを増やしてビジネスは成功していない。」というセリフがありましたが、フィクションとノンフィクションを行き来し、痛みすらもネタにするWWEらしさが出ています。

また、「数億円の成功」とステファニーはアピールしていましたが、RAW、SMACKDOWNの視聴率は低下の一途を辿っています。

 

シェインの登場は「ポストビンス」の筆頭だった娘ステファニーと義息子HHHへ落第点であり、WWEお得意の「権力者闘争」です。

このストーリーに面白みを感じますが、レッスルマニアのメインイベントはHHHとロマンレインズに決定しました。

シェインがどういった風に関わってくるのかが読めません。現状だとシェインVSステフですが、こうなるとHHHも巻き込まれるでしょう。そうなるとレインズもおのずと入ってきます。

しかしシェインとレインズというのは、まったく関係性がありません。

レインズの曽祖父の孫にザロックがいて、レインズの父親の兄弟の孫(従兄弟甥というそうです)がウーソーズ。

プロレス血筋のアノアイファミリーというものがあります。

ザロックがレッスルマニアに試合に出ず、出場するということはレインズに絡んでくるのがベターです。

そうなるとHHHのオーソリティーつまりマクマホンファミリーとロマンレインズとザロックつまりアノアイファミリーという図式になるのですが、そこにマクマホンの血筋のシェインが絡んでくると、ファミリー対決というのは薄れてしまいます。

 

シェイン復帰というのは、権力者闘争というネタの活性化を感じますが、ここでか!?という感情をぬぐいきれません。

新たなストーリーを始めやすいレッスルマニア後でも良かったのじゃないかなと思いますが、、、、このタイミングということはシェインのストーリーは短期間なのでしょうか???

 

しかしシェイン復帰は、リーク情報も目にしなかったですし、一つも考えたことのないものだったので、久々に驚きの復帰でした。

 

最近のWWEはPPVよりも、翌日のRAWに力を入れて、サプライズを用意しています。

今回のRAWはシェイン復帰の他に、アンダーテイカーVSシェイン、アンブローズVSレスナー、そして前日のメインイベントの結果HHHVSロマンレインズの3つの対戦カードが正式に発表されました。

 

昨年のレッスルマニアはプレショー2つの他に7試合組まれました。

内訳は、WWEヘビー級王座戦、アンダーテイカーVSワイアット、US王座戦、ディーバズダッグ、HHHVSスティング、オートンVSロリンズ、IC王座戦、そしてプレショーでアンドレ杯とタッグ王座戦です。

昨年は3つ組まれたベルトの関係ないシングル戦のうち、今年は現時点で1つ発表されました。

そして、予想ですがICはオーエンズとAJスタイルズでしょう。

そしてアンドレ杯の他、3つのシングル王座戦と、ディーバズ王座戦を含めると、ベルトの関係のないシングルはあと1つ、もしくは2つがいいところでしょう。

しかし、ここにレッスルマニアという最大のイベントにふさわしい組み合わせは本当にいま無い状態です。

今回PPVでゴールデントゥルースに関係する試合を組んだり、エッジクリスチャンのショーをしたりとあからさまな時間稼ぎがありましたが、それでも時間は短かったです。

 

WWEはダニエル・ブライアンを完全に諦め、「ロマンレインズプッシュ」にもう一度大きく舵を切り直しました。

理想を言えば、セスロリンズが関わってくることなんですが、彼の復帰はサマースラムの時期だと言われています。

WWEはトップベビーフェイスにロマンレインズを推し、セスロリンズの後のトップヒールをシェイマスにしようとしましたが、結果的にHHHを持ってきました。

HHHの後のヒールは誰?となるのですが、

現ヒールだとオーエンズ、ターンするとすればディーンアンブローズ。個人的にみてみたいAJスタイルズ

この辺りでは無いでしょうか。

はっきり言って今のWWEには会社の思惑とファンの支持が一致したトップベビーはいませんし、トップヒールのHHHは未来の顔ではありません。

 

NXTにゴロゴロと良い人材はいますが、一朝一夕でどうにかなる問題では無いので、テキサスAT&Tスタジアムという会場でレッスルマニア3の9万人どころか、の同じ会場で2010年に行われたNBAオールスターゲームの10万8714人を超そうとしています。

過去最大のレッスルマニア32となれば、おのずと世界最大の屋内スポーツイベント動員数の記録更新にもなるでしょう。

おそらくその動員数増加のための早めのカード発表だと思われますが、ジョンシナも引っ張ってくるかもしれませんし、そのためにハルクホーガンの復帰もあるかもしれません。

 

WWEネットワークの好成績もあり、過去最高の収益を記録しているので、この流れに乗って、過去最大のイベントの成功を目指しています。

 

急ピッチで新たなスターを育成しながらも、イベント成功のためにオールドネームを使うという、妙なパラドックスに陥りながらも右肩上がり。

かなり盤石な経営体制となっていますし、近く視聴率低下を理由に放映が打ち切られたとしても、WWEネットワークというテレビに変わるメディアを持っていますし、おそらくRAW、スマックダウンのリアルタイム配信が行われるでしょう。

 

ファストレーンと、翌日RAWのことを絡め、Road to レッスルマニアを書きました。

飯伏幸太退団の話題。を次回書きます。

宜しくお願いします。